C型肝炎の治療

一昔前は、肝臓が悪いと聞くと、アルコールが原因と思っておられる方が多かったのではないでしょうか。日本の肝臓病の8割はB型やC型などの肝炎ウイルスが原因で、とりわけその7割はC型肝炎によるものです。アルコールの多飲によるものは約1割にすぎません。

肝臓病の終着駅である肝硬変、肝癌に進まないための治療法として、慢性C型ウイルス性肝炎に対するインターフェロン(IFN)療法が保険適応となってから20年以上が経過しました。

難治性であり日本人に最も多い1型に対しては、1992年、IFN単独で週3回24週間投与から始まり、2004年からはペグIFN週1回+リバビリン内服を48週間、2011年からはテラプレビル+ペグIFN+リバビリン、2013年からはシメプレビル+ペグIFN+リバビリンの3剤併用療法が保険認可され、治療後6ヶ月後もウイルスが陰性となる著効率は90%と格段に向上しました。ただ、IFN(発熱や骨髄抑制)、リバビリン(貧血)、テラプレビル(重篤な発疹)の副作用のため、治療困難な方もおられました。

その後、2014年からはIFNやリバビリンを使わない新しいタイプの飲み薬(DAA)が開発され、著効率は、初回投与例も再投与例(一度IFN治療やDAA治療を行なったが、ウイルスが消失しない症例)においても95%以上の著効率がみられています。しかも、慢性肝炎の中でも、従来難治性であった高齢者も適応とされています。また、IFN治療はゲノタイプ1型の方が2型より著効率は悪かったのですが、DAA治療においては、ほぼ同等の効果です。肝硬変(黄疸や腹水のない代償性)にも認可されています。副作用の大半は軽度で、副作用により服薬を中止することは皆無に近い状態です。

ただ、ウイルスに抵抗する変異という現象(1%以下)がみられ、その対策が急務です。2020年7月現在、日本肝臓学会ガイドラインでは、ゲノタイプ1型、2型、そして日本で稀にみられるゲノタイプ3型、4型に対する治療はDAA治療が主です。

2019年には従来保険適応外であった、非代償性肝硬変(黄疸、腹水がみられる)に対してもDAAの保険認可がなされました。

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